お寺の住職さんに依頼され置き畳など特殊な物を製作中です。
通常の畳と違い「こういう風に模様を出して」とか「紋の数」とかいろいろ指定もあります。
また凄く時間がかかり考えながらやるので畳を作ってるというより手芸の気分になります（＾＾；
どちらかというと縫い物が出来る女性のほうが上手に出来るかもしれませんね(笑）

賃借の表替えの仕事が偶然にも数件立て続けに入ってきました。
当店ではあまり賃借の仕事は無いのですが普段お付き合いしてる大家さんや建築会社から来るときは作業します、たぶんもっと安い畳店もあるとおもいますが(^^;;;
「お値段重視」なのですがせいぜい畳表と畳縁を安価な物にする以外は安くしようがありません、作業の手間は変らないのです。
もちろん手を抜けば早くしあがりますがやっぱり出来ないです・・・畳表の染土除去、カビ止め、畳下の粗床清掃もやってます、これだけでもやらなければ１～２畳余分に作業することが出来るのですが・・・ね

畳は部屋の内側の片で基準を出して壁側で寸法を合わせてます
そのため裏返しを行うと内側と壁側が入れ替わりますので裏返しをしているかどうかわかります。
左は施工前、部屋の内側にある畳の目を見ると同じように揃ってますが右の施工後になると壁側のが来るのでバラバラになります。

市松柄等の変った畳表の裏返しは緊張します。
傷やシミ汚れ等が作業開始後に見つかると取り替えることが出来ないことが多いのです・・・
普通の畳表なら裏返し前の良品を取っておくのですが柄表の場合は在庫が無いのです。
幸い今回は汚れは無く無事に作業が出来ました（＾＾；

お寺や神社で使われる「紋縁」ですが隣の畳と敷き合わせになる場合は出来る限り紋の柄が合うように作業します。
一本の縁を切り分けて隣同士になるように使います。
完全にあわせたつもりでも微妙なズレが出たり実際に敷きこむとまたズレが発生したり・・・まだまだ勉強です(_　_|||)

時間が空いたときなど端材を利用してミニ畳なんかを制作します。
個人宅の仕事終わりにサービスとしておいたり裏返しの時期が近づいたお宅への訪問時に持って行ったりします。

でもやり始めるまでは「面倒」が先になってしまうことも（－－；
やり始めてしまえば一生懸命作り出すのですが・・・（笑）

新築住宅で荷物用の部屋を作るのが増えているのですがそこへ畳を納品しました。
床がフローリング仕上げをしてあるので注意して制作したのですが一番手前側の畳側面、機械逢着の縫い後を何とかしようと小細工してみました。




縁をミシンでつなぎ合わせて太くし逢着後側面をすっぽり覆って裏面ですくい縫いで逢着してみました。
縫い跡が見えずすっきりとした仕上がりになります。
ですが手間は凄く掛かってしまいます（＾＾；まあ実験と思えばいいか。
ベッド用の畳なんかもこうやって作ると綺麗だと思います。

約3年前に当店でリフォーム時に納品させていただいた畳ですが新畳に入れ替えです。
「おしっこが染み込んでしまった」とのことですがそれほど臭う訳ではないのでもったいない気もしますが御施主様が気になるということで作業してます。
新しく「お茶配合ボード」使用の畳にしたのでにおいも気にならなくなると思います。

畳縁より大きい段差や柱部分はそれに合わせて畳を切って納めますが写真のような「小さい切り込み」は機械では出来ないので手作業で行います。
小さい切り込みのヘリは曲がってしまいにくくまた強度も低くなるのでかえって難しいです
(^^；
手抜きの場合は糸で逢着せずタッカー（ホチキスのようなもの）で止めてある場合もあります。

最近は新築住宅はたいてい一部屋が多いのですが今回は一軒で70畳以上と大きい仕事です。
住宅ではなくてお寺の本堂ですが(^^；
お寺の仕事は「紋縁」の畳や寸法の割り出しが少々大変ですが「とにかく安く」と言われる仕事が最近多いのでやりがいがあります。
無事に納品できるようにがんばりますよ。(^^/